着物のしつけ糸の取り方を動画で!リサイクル着物の失敗しない購入はしつけ糸にアリ!
今回は、「しつけ糸」についてです。
新しい着物には「しつけ糸」が付いたままになっています。
しつけ糸、取ってもいい?
取ってもいい糸はどれ?
はさみで糸を切ることに不安がある
という人は参考にしてみてください。
しつけ糸とは?
「しつけ糸」とは、着物を仕立てし易いように、縫い目や折り目などを仮に押さえるために縫っておくものです。
新調された着物は、型崩れを防ぐために、しつけ糸を付けてままにします。
取るしつけ糸
表地にある、ざっくりと縫われている取りやすい糸は取ります。
大まかな縫い目と細かい縫い目が交互に縫ってあるので「大小しつけ」といいます。
仕立て屋さんによって違う場合がありますが、一般的に、しつけ糸は6ヵ所に付いています。
- 衿(えり)
- 左右の衿下(えりした)
- 裾(すそ)
- 左右の袖(そで)
取ってはいけない糸
細かく綺麗に縫われた取りにくい糸は取ってはいけません。
着物の縫い目を抑える役目をしています。
また、着物を着たときに見えない、裏に縫ってあるしつけ糸も取りません。
しつけ糸の取り方
まとめ
- 表地にあるざっくりと縫われた取りやすい糸(大小しつけ)は、取る
- 裏に縫われたしつけ糸は、取らない
- 細かく縫われた取りにくい糸は、取らない
- しつけ糸を取る時、はさみをいきなり生地に当てない、まず、糸を引っ張り出す
- しつけ糸の端っこを探して、糸の始まりを切って引き抜く
しつけ糸の付いたリサイクル着物はお宝!
ここまで、「しつけ糸」とその取り方についてでしたが、今回はもう一つお話を、「リサイクル着物としつけ糸」についてです。
リサイクル着物店で、しつけ糸の付いたリサイクル着物を発見したら、それはお宝モノですよ!
上述したように、新しい着物に付いているしつけ糸は、取ってから着用します。
ということは!!
しつけ糸が付いた着物は、新品である可能性大!!
コレ、かわいい!
と思って買ったけれども、実際に、何故か着ることはなく、断捨離の対象になってしまったモノ達・・・
ありませんか?
リサイクル店にしつけ糸付きの着物がいたら、そのパターンです。
また、新品ではないけれども、中古品のなかの超美品というしつけ糸付きの着物もあります。
洗い張りに出した後、着用せず、リサイクル店へというパターンです。
「洗い張り」というのは、クリーニング(丸洗い)とは違うもので、着物を解いてから洗い、再度仕立て直す作業です。その際、依頼主の元へしつけ糸を付けて返しています。
解いて、洗い、仕立て直す
こういう作業をしているのですから、とても大切にされているお着物ですね。
ということで、リサイクル店でしつけ糸付きの着物を発見したら優良物件ですよ!失敗しません!
もちろん、着物を選ぶ理由は、しつけ糸が付いている、付いていないだけではありませんが、一つの基準とされてはどうでしょうか。
筆者は先日、よく行くリサイクル店の決算市で、大量のリサイクル着物の中から3つ選び出し、どれにしようか迷っていたところ(3枚ともお買い上げ、という経済力はなく・・・)1枚にしつけ糸が付いていましたのでそれを購入しました。しつけ糸を取って、着用。とっても気に入っております!
取るものなら、取っておいてくれたらいいのにって、思うかもしれませんが、しつけ糸は、布地を落ち着かせるためにするもの。
そして、仕立てた着物が型崩れしないよう、美しい姿で新しい持ち主の元へ、という仕立て屋さんの美意識と心遣いであります。
そんな仕立て屋さんの心を受けて、しつけ糸を取って着物を着る。とても幸せな時間だと思います!
それでは、最後まで読んでいただきありがとうございます。
おおきに!
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