報連相が苦手!できない理由と対策と伝わる話し方の基本とコツ
職場でのコミュニケーションは円滑にしておきたいもの。そのひとつの方法が「報連相(ほうれんそう)」です。しかし、こういうこと、よくありませんか?
- トラブル発生!上司に報告したのに、伝わらない
- 事実や決定事項を関係者に連絡したのに、伝わっていなかった
- 困った!問題点や悩み、判断を仰ぎたい事項を相談したのに、伝わらない
「報連相」の目的は、「伝える」ことです。
しかし、伝わらない、伝わっていなかった、ということがよくあります。
なぜでしょうか?
今回は、報連相ができない、苦手という方々へ、伝わる話し方の基本やコツをお伝えしたいと思います。
「報連相(ほうれんそう)」とは
「報連相(ほうれんそう)」とは、「報告」「連絡」「相談」の略称です。
ビジネスマナーと基本として、あちこちで解説されています。例えばこんな感じで。
しかし、報連相ができていないことってよくありますよね。
実は、わたしたちが日常でしゃべっている日本語が、報連相に不向きな言葉なのです。
その理由は、日本語の特徴にあります。
報連相が苦手!できない!の理由は日本語の特徴にあり!?
日本語の特徴
日本語の特徴として、文の骨格、要を明確にせず、省略しても伝わることが多いということがあります。
文の骨格、要とは、
誰が・何を・どうする
です。文法でいうと、主語・動詞・目的語といわれるものです。
省略しても伝わることが多いとはどういうことか、具体例をあげてみましょう。
例えば、朝、家を出て職場へ行くときの一言、
「行ってきます」
この「行ってきます」も一つの文であり、省略がされています。
では、省略せず、だれが・何を・どうするに当てはめてきちんと言ってみましょう。
「私は職場へ行ってきます」
つまり、「行ってきます」というのは、主語と目的語を省略しており、「行く」という動詞だけを伝えているのです。
でも、おうちの人には、「私は職場へ」と言わなくても、あなたが職場へ行くということが伝わりますよね。
このように、日本語は、肝心な情報を省略しても伝わることがある、相手が理解できるという特徴があります。
何を当たり前のことを言っているのだ、と思われるかもしれませんが、ものすごく当たり前のことを言っています。
ものすごく当たり前すぎて、日常生活で喋るとき、だれが・何を・どうする、主語・動詞・目的語という文法なんて意識していません。
英語は発信力 vs. 日本語は受信力
ここで、ちょっと視点を変えて、外国語、例えば、英語と比較してみましょう。
上述の例「行ってきます」を英語で言うと、
I go workplace.
I 私は
go 行く
workplace 職場
英語では、誰が・何を・どうする(主語・動詞・目的語)を必ず言います。
「誰が」は、話している本人「私」であることはわかる、「何を」は、朝、行くところは職場であるとシチュエーションからわかる、というようにわかりきったことは省略する日本語とは対照的に、英語では、言わなくてもわかることも伝えます。
英語は、話し手の伝える力(発信力)、日本語は、聞き手の解釈、理解(受信力)に頼る言語といえます。
つまり、わたしたちは、無意識のうちに「言わなくてもわかるでしょ」というスタンスで喋っているのです。
ではここで、報連相の目的を思い出してみましょう。
報連相の目的は「伝える」ことです。
伝わらない報連相は意味がありません。
伝えようとしているのに、伝わらない報連相になってしまうのは、普段のお喋りのように、言わなくても明白なことは省略する、「言わなくてもわかるでしょ」というスタンスで喋ってしまっているからです。
もちろん、報連相の際に、「言わなくてもわかるでしょ」と思いながら話していることはありませんが、無意識のうちにそうなってしまうのです。
報連相対策!伝わる話し方のコツはたった3つの単語!
話が長い、けれども何を言いたいのかわからない。こんな話し方になっていませんか。
そういう方は、話の枝葉を長々と喋ってしまって、文章の骨格、肝心の要が、あやふやになってしまっています。
伝わる話し方のコツは、たった3つの単語です!誰が・何を・どうする(どうした)を伝えましょう。
そしてそこに、いつ・どのようになどの情報を加えていくと、事の顛末がまとまり伝わる報連相ができるようになります。
おまけの話
「報連相」という言葉は、1982年に山種証券の山崎富治社長が、「報告」「連絡」「相談」をわかりやすく、ほうれん草と掛けて造った言葉といわれています。
要するに、おっさんのダジャレだったんですね。
それから40年近く経っても、まだ言葉が生きているというのは、いかに職場で報連相に問題を抱えているのか、報連相ができていないのかということです。
普段のお喋りではあまり意識していない3つの単語、主語・動詞・目的語を意識してみてください。
それでは、最後までお読みいただきありがとうございます!
おおきに!
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